和ろうそく絵付け体験会に参加して

京都で古くから伝わる伝統産業である和ろうそくの絵付け作業体験会へ利用者さん2名と共に参加してきました。絵付けなど職人不足の問題に頭を悩まされている現状がある中、障害がある方が「絵付け」の作業を担えないだろうか、障害のある方が伝統産業の職人になりうるのではないだろうか、そんな思いから生まれた京都市の伝統産業プロジェクトでした。「こつこつ絵をかくのが好き、伝統産業の仕事に興味がある」人たちが集まって和ろうそくへの絵付けを体験しました。

初めに紙に書かれた下絵に塗り絵のように色を載せ、絵付けの感触を体感した後、実際に和ろうそくの下絵が施されたところに見本の絵柄を見ながら正確にアクリル絵の具を乗せて行きます。使う筆が非常に細いため、一度にたくさんの絵の具がつけられない、もし無理をして筆で絵の具をたくさんすくい取ろうとすると筆の毛に負荷がかかり、折れたり切れたりするなど、とても繊細で根気のいる作業です。丁寧に赤、ピンク、緑などの色を絵付けしていくと美しい花が、ろうそくの表面に浮かび上がっていました。

そらいろから参加したAさんBさんは共に、この体験会に興味をもって臨まれていました。元々絵を描くのが好きなAさん、細かい作業をコツコツするのが得意なBさんです。作業に向き合う表情も真剣で良い作品が完成したので二人とも満足をされていました。京都の伝統産業を体験し、ものづくりの楽しさや伝統を守り続けることの意味や大切さを感じた貴重な体験でした。これからの求職活動のよいステップにしていきたいと思います。

右側の写真がAさんの作品、左側の写真がBさんの作品です。